新年明けましておめでとうございます
新型コロナウイルス感染症の拡大は国民生活を一変させ、格差や貧困、社会の分断が深刻化し、コロナ禍以前から抱えていた日本社会の脆弱性が次々と浮き彫りになりました。感染症法上の位置付けが5類に移行され社会経済活動の回復は進みつつありますが、ただ単にコロナ前の状態に戻すのではなく、更により良い社会とすべく、公的セーフティネットの強化を継続して求めていく必要があります。中央労福協では、コロナ禍で生活に困難を抱える人たちやその相談・支援活動を応援するための「ろうふくエール基金」を継続してこられた事は、ひとえに皆さまのご協力があってのことです。心より感謝申し上げます。
さて、中央労福協では「高等教育費の漸進的無償化と負担軽減」に向けて、この間、取り組みを進めてきましたが、今後、国民的合意形成をどのようにはかるのか、もう一段レベルアップした運動の展開が求められています。また、地域共生社会を構築する取り組みとして、地方労福協を中心として取り組まれております、ライフサポートセンターにおける活動の重要性は、これまでと変わることはありません。
しかし、昨今の物価高の影響は生活者を直撃しており、子ども食堂に代表されるように、地域に寄り添った直接的な支援を行う活動が今後ますます必要とされます。労働者福祉運動と共助の輪の拡大に向け、労働団体・事業団体・地方労福協が、それぞれの立場で取り組んでいくことが求められます。中央労福協は引き続き、その結節点の役割を果たすとともに、社会的連帯経済(SSE)の担い手として、NPOや市民団体、社会的企業とのつながりを深めていきます。 労福協の理念にあります、すべての働く人の幸せと豊かさをめざした、連帯・協同でつくる安心・共生の福祉社会に向け、これまで以上に皆さまのお力をお寄せいただくことをお願い申し上げ、年頭のご挨拶といたします。