「労福協」とは

1949年、労務者用物資対策連絡会として出発

中央労福協は、1949年(昭和24年)8月30日、「労務者用物資対策中央連絡協議会」(中央物体協)として発足しました。
当時の日本は戦後の食料・生活物資不足により国民生活が窮乏し、総同盟、産別会議、全労連、各産別、日協(日本協同組合同盟=後の日本生協連)などの団体が、「労務加配米の増配、作業衣服の確保、木炭の払い下げ」などを要求する切実な運動を展開していました。こうした中で、生活必需品・労務者用物資確保を目指した整合性のある運動や全国的視野での総括・一元化が必要との機運が高まり、情勢の総括と共同行動の機関として結成されたのが中央物対協です。
中央物対協は1950年に「労働組合福祉対策中央協議会」(中央福対協)へと組織再編され、1957年に「労働福祉中央協議会」、1964年には「労働者福祉中央協議会」(中央労福協)と改称し、労働組合と協同事業団体が統一した組織体として今日に至っています。
この組織の枠を越え全労働者的視点に立って福祉の充実と生活向上をめざすという一点で統一し結集をはかるという基本スタンスは、その後の活動に継承されています。

地方労福協の組織化で全国ネットワークに

各都道府県における地方労福協は、第4回総会(1952年)の地方労福協結成決議を契機に順次発足。1952年の大阪を皮切りに、75年の沖縄をもって全国の組織化が終了しました。また、地方労福協のもとに地域・地区労福協づくりも進み、現在、その数はおよそ450ヶ所となっています。

協同事業団体の組織化、社会保障制度の確立・拡充

中央・地方労福協は結成以来、労金の設立、労金法の制定、共済活動の組織化、住宅事業、信用保証、旅行会、会館など多くの協同事業の組織化を進めてきました。また、それぞれの時代において、社会保障制度の確立・拡充をはじめ勤労者の福祉を高めるために解決すべき多くの課題にも、政策・制度要求や自主福祉活動などを通じて取り組んできました。

労福協のシンボルマークについて

中央労福協では、1981(昭和56)年に労福協運動のイメージをシンボル化して定着させるため全国からマークを公募し、同年7月に上記シンボルマークを決定しました。
このマークは『人』という漢字をデザイン化したもので、簡潔で親しみやすさが重視され、中の輪は人と人の『和』を表しています。

「埼玉労福協」について

埼玉県労働者福祉協議会は、働く者の福祉と生活の向上をめざして、1972年10月30日に任意団体として設立されました。
2003年10月20日に法人格を取得(社団法人)し、その後、公益法人制度改革に伴い、2011年8月1日付けで「一般社団法人 埼玉県労働者福祉協議会」(略称:埼玉労福協)となりました。
埼玉労福協は、労働団体と労働者福祉事業団体が連携協力して、埼玉県内の労働者・勤労者の福祉活動を推進し、生活の安定・安心に寄与していくことを目的としています。
現在、労働団体である連合埼玉と中央労働金庫埼玉県本部、こくみん共済coop埼玉推進本部をはじめとする8つの福祉事業団体とともに、支えあいの地域社会・共生の地域社会づくりをめざして活動しています。
また、各地域での労働者福祉運動を推進するために、県内12の地域労福協が様々な活動を行っています。 (2023年7月現在)

労福協のマスコットキャラクター「きょうちゃん」誕生!

中央労福協は1949年の結成以来、『福祉はひとつ』の理念のもと、さまざまな社会的課題の改善へ向けた取り組みや幅広い立場からの政策提言を行ってきました。こうした活動について、より多くの人に知って頂くために、2021年4月にシンボルとして活躍するマスコットキャラクターのアイデアをひろく一般の方々に呼びかけ、2021年11月26日開催の「中央労福協第65回定期総会」の場で晴れて誕生したのが、労福協のマスコットキャラクター ”きょうちゃん” です。

”きょうちゃん”のモチーフはイルカ。 ”きょうちゃん”は、仲間とコミュニケーションをかわし、チームワークが良く、人と関わることが好きな性格です。
「つながる・寄りそう・支え合う」の3つをキーワードに、すべての働く人たちの幸せや豊かさをめざして活動する労福協にふさわしいキャラクターとして、中央労福協をはじめ、全国の労福協、もちろん埼玉労福協の活動の場においても、さまざまな場面で活躍しています。